はじめに:
こんにちは、かしわ台動物病院です。今回は、突然の嘔吐が続いて来院されたネコちゃんの症例を紹介します。急性膵炎は発見が遅れると命に関わることもある病気ですので、参考にしていただければと思います。
症例の紹介:
患者情報:
名前:ミミちゃん
猫種:スコティッシュフォールド
年齢:7歳
性別:メス(避妊手術済み)
来院時の主な症状:
急に嘔吐を繰り返すようになった
食欲がなく、水も飲まない
元気がなく、動こうとしない
診察の流れ:
飼い主様からの説明では、昨日の夜から嘔吐が始まり、水すら飲まなくなったとのこと。触診でお腹に痛みがあることを確認し、超音波検査と血液検査を実施しました。その結果、膵臓の炎症が強く、急性膵炎の診断が下されました。
治療内容:
急性膵炎は早期対応が重要です。ミミちゃんには、点滴と鎮痛剤を投与し、膵臓を休めるために絶食管理を行いました。さらに、膵臓を刺激しないための特別食も処方し、経過を観察しました。
治療後の経過:
治療開始から3日目、ミミちゃんは徐々に食欲が戻り、水も飲むようになりました。1週間後には元気を取り戻し、自宅でのケアに移行しました。現在は再発もなく、元気に過ごしています。
急性膵炎について:
急性膵炎は、膵臓が自己消化を起こしてしまう病気で、嘔吐や食欲不振、腹痛などの症状を示します。原因は多岐にわたるため、日頃の生活習慣や食事に気をつけることが予防につながります。
おわりに:
嘔吐や食欲不振が続く場合、重大な病気のサインかもしれません。気になる症状があれば、すぐにご相談ください。