歯科治療においても、無麻酔での歯石取りについて議論がなされています。麻酔におけるメリット・デメリットはありますが、その子に歯周病がなければ無麻酔も選択肢に入れてもよいと思います。ただ歯周病の場合には歯石が取りきれず、見た目だけきれいになっただけの、その場しのぎになってしまいます。同時に無麻酔ですから、嫌がる子を抑えつけて治療を行うことで、歯や歯茎などを想定以上に傷つけてしまうリスクもあります。無麻酔下の治療がトラウマとなってしまう子もいますので、むしろ麻酔で痛く感じないようにしてあげるのがその子にとっての「優しい治療」かもしれません。当院ではペットの状態を考慮し、飼い主様とご相談のうえ、麻酔を使用するかどうかを決めています。